日本書房の会場販売品
2019年もあとわずか。今年も面白い展覧会がありました。顔真卿に始まり、五文庫連携の書誌学展やサントリーの暁斎、三井の素朴絵などなど。中でも京都国立博物館の佐竹本三十六歌仙は盛況だったようです。会場にて販売するもののひとつに、佐竹本三十六歌仙の木版複製があります。大正頃に切断する前に田中親美監修で制作された二軸の木版複製ではなく、昭和四年に信栄堂にて木版複製されたものです。こちらは、巻子ではなく、月一回、三葉を購入希望者に頒布したものです。はじめから分断されたいたものということになります。こちらを一枚ずつ分売いたします。全三十六枚、一堂に集結、と言いたいところですが、何葉か欠けていますので、叶いませんでした。古色、汚れ、皺、剥落も再現しております。ちなみに掲載写真(家持)のしみはもとのシミではなく、あとからのしみです。増えちゃってました。
もう一つ、似たような複製ものを紹介します。美麗な料紙、精微な筆致の名物切を複製した、田中親美監修、福田喜兵衛による料紙製作の古筆手鑑『松かけ帖』の未装本を分売いたします。こちらも全葉はありませんが、石山切や高野切、金沢本万葉集など平安時代の美を感じ取れる逸品の数々をご用意いたしました。皆様のご来場お待ちしております。
会場販売品のご紹介 音楽家のサイン入りプログラム (徳尾書店)
今回は、目録掲載品以外にも音楽関係の自筆ものが多数入荷しています。
会場にご用意する中からいくつかご紹介します。
◆ ニューヨーク・フィルハーモニー交響楽団 来日公演プログラム 1961年
レナード・バーンスタイン(指揮)小澤征爾(副指揮)ジェニー・トウレル(ソプラノ)
のサイン入り (バーンスタインは2か所)
◆ヤッシャ・ハイフェッツ サイン入りプログラム 1954年
伴奏のエマヌエル・ベイのサインも併記
◆ジョセフィン・ベーカー サイン入りプログラム 1954年 名古屋公演
◆サンソン・フランソワ サイン入りプログラム 1967年 大阪国際フェスティバル
目録掲載品と違い、事前予約なしの会場販売となります。ご興味のある方のご来場をお待ちしております。
会場販売品のご紹介 仙厓(フロイス堂)
〈会場販売品〉
仙厓義梵「大黒天図」
紙本墨画 自賛 81×27.5cm 江戸時代後期 竹田黙雷箱書
仙厓といえば、白隠とならんで、近世禅林絵画の重要な人ですが、近年は特に「かわいい」とか「ゆるい」などといったキーワードで紹介されて、多くの人に人気が広まってきています。(その是非はともかく)この絵の大黒天の笑顔は、見ているだけで確かな多幸感を感じさせてくれます。
学生時代に禅宗美術を勉強していて、仙厓の画賛をある程度まとめて調べたことがあったのですが、全く読めなかった思い出があります。癖がある字なので、翻刻があっても、字と対照してなんでこの字がこうなるの?と、そのころ、崩し字を勉強し始めたばかりの自分ではまるで理解ができなかったのです。
さて、本図の賛は「欲の皮の袋がさけて槌打て一文の銭破りて遣はん」と読んでみましたが、「さけて」の「さ」はちょっとつまずくところ、「破りて」の「り」があるかないかは微妙なところ、最後の「遣はん」も少し自信がありません。学生時代から少しは成長はしましたが、まだまだ勉強は続くようです。
『円通禅師遺墨』
岡部雪庵編 堺宗一郎版 明治27年 半紙本 原装
こちらは明治27年に博多で刊行された仙厓の遺墨集です。遺墨集といっても、全て木版で本にあわせて縮写されたものなので(縮写は坂本龍馬とも交流した土佐の絵師河田小龍です)、近世の画譜・絵手本の流れをくんでいます。この本、個人的に大好きなのですが、紙が薄く、次丁の絵が透けてみえてしまうのを前々から残念に思っていました。そこで販売品には袋綴の中に薄い和紙を全て入れてみたところ、はっきりと絵が見えて魅力が倍増。是非会場にてお確かめください。
(写真:利休画賛 古書の市併催の利休展にあわせて)
第36回 銀座古書の市 参加店紹介 木挽堂書店
参加店紹介、15回目は東京都中央区の「木挽堂書店」さんです。
歌舞伎を中心として、文楽・落語・古い日本映画などを扱ってます。
木挽堂書店
東京都中央区銀座4-13-14 銀座メイフラワービル2階
TEL/FAX 03-6426-1362
URL http://kobikidoshoten.la.coocan.jp/index.htm
MAIL kobikido_shotem@nifty.com
SNS Twitter @kobikidoshoten
Facebook 木挽堂書店
戦前16ミリフィルム 『輝く昭和 御大典盛儀』ほか
「御大典謹写団」製作による昭和天皇の即位の模様の市販フィルム
ほかは、大正15年~昭和8年に写されたプライベートフィルムで、関東近県をはじめ、熱海、京都、広島もある。
全体に旅行先の風景が主だが、中には、電車内から写した場面や街行くオートバイなどもある。比較的長めにあるのものでは、「第3回川崎第百銀行運動会」があり、持ち主はこの頭取クラスではないかと推測する。
7巻(内3巻は少難)
250,000円
「黒い雪」裁判関係と武智鉄二6号油彩(署名・落款)
意見書、答弁書、最終陳述書(手書き原稿も)、控訴趣意書、使用シナリオ、判決文ほか
250,000円
第36回 銀座古書の市 参加店紹介 古書 日月堂
参加店紹介、14回目は東京都港区の「古書 日月堂」さんです。
芸術文化のアヴァンギャルドと都市のモダニズムをテーマに、雑誌・小冊子や各種見本帖、ラベルやパッケージなど1枚ものの印刷物や写真、自筆ものといった"エフェメラ"を中心に扱う古書店です。
古書 日月堂
〒107-0062
東京都港区南青山6-1-6 パレス青山205号
TEL 03-3400-0327
FAX 03-3400-0327
URL http://www.nichigetu-do.com/
MAIL order@nichigetu-do.com
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Instagram nichigetsudo
みつこし
昭和16年4月号~17年2月号内20冊
新興写真と戦時色とに彩られたグラビア表現。
太宰治、織田作之助、三好達治等の寄稿も!
148,000円
左) REUNION
1968年音響装置を仕込んだチェスボードを使って行われたマルセル・デュシャンとジョン・ケージによる対戦の記録。記録写真を撮影した久保田成子による私家版で限定500部のみの出版。テキストはジョン・ケージ。函・ソノシートおよび献呈署名箋付き。350,000円
右) ジョン・ケージ著述翻訳コピー
1982年
戦後日本美術界の影の立役者のひとり・海藤日出男に宛てたメッセージと署名入り(海藤旧蔵)。93,000円
第36回 銀座古書の市 参加店紹介 五拾画廊
参加店紹介、13回目は東京都千代田区の「五拾画廊(ごじゅうがろう)」さん。初参加のお店です。
肉筆浮世絵、春画、版画を専門とする画廊です。神保町駅徒歩0分。買取、査定なども承っております。
五拾画廊 (ごじゅうがろう)
〒101-0051
東京都千代田区神田神保町1-8 山田ビル5F
TEL 03-5577-3985
FAX 03-5577-3986
URL http://www.fifty-gallery.com
MAIL info@fifty-gallery.com
SNS twitter @50gallery
FaceBook 五拾画廊
国貞 『えびす屋』 大判3枚続
文政頃(1830) 刷良 折れ、虫穴、トリミング有
148,000円