銀座 古書の市

例年、松屋銀座にて開催される「銀座 古書の市」のお知らせブログです。

会場に出品する紙モノから 《 古書 日月堂 》

今年もまた「銀座 古書の市」の会期が近づいてまいりました。小店もただいま大車輪で会場用の商品の準備を進めております。
小店は例によって「紙もの」とか「エフェメラ」とか呼ばれる印刷物中心の品揃えとなりますが、そんななかから今日は2点をご紹介いたします。

1点目はシガーラベル。葉巻の包装のためにつくられた、商品名、会社名、ブランド名や銘柄、キャラクターなどを印刷したもので、葉巻という高額商品にふさわしく、エンボスの多用や金色・銀色使いなど、贅沢で凝った印刷物ばかりです。

今回はシガーラベルとしては目にする機会の多い美人画が描かれたものは少なく、スマートだったり奇妙だったりと、ちょっと変わったデザインが多数。「マーク・トゥエイン」と云う銘柄も発見しました。紙巻タバコの命運を考えると、葉巻もまた絶滅危惧種? となっていくのかもしれません。

こちらは1点300円からのご案内です。

f:id:ginzakosho:20170107125730j:plain

 

もうひとつは古い建築図面のプレート類。イタリアの古典的な建築物の設計図を、銅版画と見られる精緻な描線によって描きだしたもので、最も古いところで1779年(フランス革命以前 !) 出版の書籍に収められていたようです。

さらに下の写真のように接近して見ると、細い描線一本一本の積み上げによって成立していることがよく分かり、これらの図版ひとつひとつもまた、人の手仕事によって積み上げられた建造物のように見えてきます。

小店入荷の時点ですでにばらぎらの状態だったため、1枚毎の販売です。今回会場にお持ちするのは100枚程度、価格は1点500円より各種ご用意いたします。

f:id:ginzakosho:20170107124914j:plain

f:id:ginzakosho:20170107163906j:plain

紙質、印刷手法、インクの色味等々 … 古い印刷物の魅力の多くは、そのマチエールに負うところ大。会場で実際に手にとりご高覧いただければ幸いです。

みなさまのご来場をお願い申し上げます。