銀座 古書の市

例年、松屋銀座にて開催される「銀座 古書の市」のお知らせブログです。

会場出品商品のご案内(かげろう文庫)

第31回銀座 古書の市の開催もあと僅か、1月21日(水)よりとなります。

http://www.matsuya.com/m_ginza/event/details/20150121_kosho_8es.html

 

弊店でもカタログに間に合わなかった商品の値付けに日々追われています。

その中からのご紹介ですが、源義経に関する絵本を2冊お知らせ致します。

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右の書籍は、

義経一代記 』十返舎一九 作・画 文化3  (1806) 年序 題簽欠  5巻揃い1冊  37,800円

左の本は、

『通俗義経再興記』清水米州・編輯 月耕・挿絵 明治19 (1886) 年刊 12,960円

となります。

上記の本2冊には共通点が有ります。

双方とも源義経の生涯を絵物語として語ったものなのですが、2冊とも結末は義経が奥州衣川では死なずに大陸に渡って王となります。

この義経チンギス・カン伝説は有名なものですが、比較的古くから伝播していたようです。

十返舎一九義経一代記 』では宝船に乗り漕ぎ出してゆき、義経の大王となった肖像画で終わり、モンゴルでの活躍は描かれませんが、

米州による『通俗義経再興記』では義経蝦夷より脱出し、大陸に渡り着いた後の活躍を描いています。

とんでも説と一笑するのは簡単ですが、源義経チンギス・カン共に歴史的資料の乏しいミステリアスな英雄達です。

エンターテイメントに徹した絵本と考えると、とても愉しい2冊のご紹介でした。

弊店では絵入りの本、画集・写真集・デザイン・絵本などの貴重書を主に扱っています。

会場では上記の他、これはと思った本を展示していますので、是非ご来場下さいませ。

http://kageroubunko.com

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